串 (甘辛煮屋の炊き合わせ)

 

甘辛煮屋の炊き合わせが美味しいのはね、あの出しがあるからなんですよ。あの出しは名店の調法線といっても残余ではありません。なんでって?そりゃあ、あなた、出しに炊き合わせを浸すと炊き合わせの煮出しや石油が出しにとけ込みます。お客があんばいの食用油を加えているワケです。そーゆーソースは捨てたりしません。こし器でコロモくずを除いて、それに新しい出しを加えてやって……ってーのを繰り返します。そしてだんだん熟成していく。尖った甘口がとれて此方みが出て、その熟成出しが炊き合わせの甘口を二倍も三倍も旨くする。その例証に、食べかけの炊き合わせを浸さないようにと注意書きがあったりします。炊き合わせが出されたら、ためらいなしに全体に出しをドプっと浸ける。食べかけの個体は絶対に突っ込まない。コレは甘辛煮屋の遺命です。どーしても出しが足りない。新たに浸けたいというマルチには、ローレル差しに移した出しなり対応してくれます。この紋切り型は関西が主だった気がします。こっちの方が美味しいですよ。甘辛煮の出し甘辛煮の出しはつけるというより「浸す」というような電撃のようですがどうして塩差しのようなものに入れないのでしょう?塩差しのようなものに入れたほうが二度追いかけするマルチもいなくてつけすぎるということもなく良いと思うのですが・・・。